全国災害ボランティア議員連盟
●基調講演 「東日本大震災 復興の現状と課題」
長島忠美 復興担当政務官 (議連会長)
【長島忠美 会長】
・被災者 ばらばらのコミュニティに避難しているので一体感が薄い⇒ボランティ
アが寄り添って支援いただいているのには感謝。しかし、ともに自立・・・・と
いうのにはまだ遠い。
・畑を借りた ジャガイモを植えて収穫、肉じゃが祭り・・・
一緒に歩めば一体感:共同でやることができるかなと期待している。 現実、そ
ういう状況
・ボランティアにとって、大きなネックは個人情報保護法。どなたがどこに避難し
ているのか、行政からは情報をえられない。⇒コミュニティをまとめる大きな弊
害になっている。個人情報の課題。
・災害対策保護法改正。法案で個人情報についても審議。
・仮設や避難所でない所にも被災者がいる、津波が到達したところまでは同じ流れ
の中にいるが、少し山ぎわにいる人たちは、コミュニティに参加できていない。
支援があいまい。
・事業はほとんど住宅をなくした人に対してであり、家屋が残った人たちにたいす
るコミュニティ形成の支援はない。仮設の人たちと壁ができたと感じている。
・高校生に「話を聞いてほしい」「この町の将来について、聞かせてほしいし話も
聞いてほしい」と言われた。綺麗なところに子供たちを返せばいいと思っていた
が、子供たちに「学校へ行け」だけではいけないと分かった。子供たちは疎外感
を持っていた。子どもたちはつらい状況の中でも社会や家族の一員として評価す
ることが大事。
まだまだそんな問題がいっぱい残っている。
・高台移転。切土をして土地確保に尽力しているが、土地所有者との話し合いなど
難航。 何人移ってくれるかもつかめない。
・「漁師はやっぱり浜から離れて暮らせない」「浜の近くで暮らしたい」
という声が増えてきた。元いた家やお店を出している。高台移転、半数は公営、
半数は個人。
・産業 漁業・観光・企業・・・こういったバランスが崩すのは問題がある。再建
支援策をまだ十分貼り付けていない。細かな支援策を貼り付けていかなくてはい
けない。
・教育、子どもの数が減ることは否めない。仮設小学校:分校の小中学校のところ
に仮設を建てて本校が避難してきた。でも、一緒にならない。復興した時に本校
に戻るので、そのとき妨げにならないように分けている・・・とのこと。分校は
複式。
・教育の問題。子どもたちがきちんと教育を受けられることが大事。若い世代が流
出した状態では将来的に問題が出る。
・インフラは間違いなくかなり回復する。増税で25兆円出してもらっているのだ
から、首長は納得できる使い方をしてもらいたい まずは生活再建、生業再建の
方が大事。
・岩手県 文化や伝統・文化・地域愛を大事にする地域として蘇ってほしいと思っ
ている。
・形あるものはいつか戻る。しかし、心の部分は政府などでは解決できないことが
たくさんある。寄り添ってくれるボランティアの力が大事。
・圧倒的な数のボランティア、受け入れられたり、そうでなかったり、軋轢があっ
たり思いがすれ違ったりしたかもしれないが、それぞれの立場で情報収集や意見
交換しながら善意の輪が広がっていってほしい。
・現場主義で。